
北方林
北方林とは、ロシア語では、タイガ(「細い木々の立ち並ぶ黒い森」を意味する)と呼ばれ、英語では、ボレアルフォレスト(「北方林」)と呼ばれる森林で、北半球北部(北緯50~70度にかけて)を帯のようにぐるりと取り巻く。トウヒ類、マツ類、モミ類、カンバ類、ヤナギ、ハコヤナギ類などが、永久凍土、極夜、乾燥に耐えて生きている。北方林の英語名「ボレアルフォレスト」はギリシャ神話に登場する 「北風の神ボレアス」に由来する。近年、森林火災が増えたという。温暖化の影響で、もともと乾燥しているアラスカの内陸部がさらに乾燥しているからとかいう話も聞く。樹木が燃えて、地面があらわになると、永久凍土が溶けて、メタンが発生する。そのガスがまた温暖化を促進すると考えられている。

アラスカ・グレイシャーベイの海岸山脈
南東アラスカは黒潮の影響を受ける。大量の湿気を含んだ暖かい海の空気が海岸山脈をかけあがって、雨や雪に変わる。年間降水量は4500ミリ以上(アマゾンの熱帯雨林の約2倍。ジュノーの年間降水量は約2150ミリ)。気候は多湿、黒潮の影響で比較的温暖でもあり、シトカトウヒなどのレインフォレストが形成されている。
(アラスカ・グレイシャーベイ)

ジョンホプキンス氷河
(アラスカ・グレイシャーベイ)

ユーコンリバーとテスリンリバーの合流点
青と緑の色が混じるところ。
(カナダ・ユ-コンリバー)

今はひっそりとした村の跡
(カナダ・ビッグサーモンリバー)

鬱蒼とした内陸の原野
(アラスカ・バーチクリーク)

紅葉の季節
(アラスカ・ディートリッチリバー)

たまたま乗せてもらった気球から見た夕暮れ間近いフェアバンクスの風景
フェアバンクスは、デナリのあるアラスカ山脈とブルックス山脈の間に位置する内陸部の町。アラスカの内陸部は、太平洋からの暖かい湿った空気がアラスカ山脈にさえぎられ、年間降水量は500ミリ程、空気は乾燥し気温も低い。冬は非常に寒く、フェアバンクスでは零下50度になることさえ珍しくない。
(アラスカ・フェアバンクス)

ブルックス山脈の名も無い山
8月だが山の上の方には雪が降る。
(アラスカ・ブルックス山脈)

カリブートレイル
ツンドラとは、地下に永久凍土(2年以上連続して凍結している状態の土壌)が広がる降水量の少ない地域のこと。「木の無い平原」を意味するサーミ語(から取り入れられたロシア語)に由来するという。低温で冬が長く、植物が生長しにくい地域を指す言葉でもある。気温が上昇する夏の間、雪が溶けて雪融け水が出来るが、下が永久凍土のために地面に染み込んで消えることもなく、低温のために蒸発量も少ないので、年間降水量がわずか200ミリという砂漠のような土地なのに、草本類や蘚苔類、地衣類などが繁殖できる。それらを求めてカリブーが毎年、旅を繰り返している。
(アラスカ・ノアタックリバー)

むき出しになった氷の層
アラスカの地下には、永久凍土の層が広がっている。浅いところで数10cm、深いところで600m以上。場所によって厚さが異なり、存在しない場所もあるが、南に行くに従って薄くなり、バローでは約440m、フェアバンクスでは約10mの厚さであるという。温暖化で永久凍土が融解すると、強力な温室効果ガスであるメタンなどを大気中に放出され、温暖化をさらに加速させると考えられている。
(アラスカ・ジョンリバー)

陽が沈み夜の帳がおりようとしているデナリ
東西1000kmにも及ぶアラスカ山脈にそびえる「デナリ」(標高20,320フィート/6,194メートル)はネイティブの言葉で「高いもの」を意味する。
(アラスカ・デナリ国立公園)

大きなクマの足跡が続く
(アラスカ・ワイルドリバー)

悠々と流れていく
(アラスカ・ノアタックリバー)