
アラスカのブルックス山脈から流れ出す川を下るにはブッシュプレーンをチャーターして奥地まで運んでもらう。まずはフェアバンクスからブッシュプレーンの拠点になっているべトルス村まで小型飛行機で移動する。このベトルス村でブッシュプレーンに乗り換えて奥地へ向かう。

上空から眺めたユーコン川にかかる橋

ベトルスに到着

ベトルスはアークティックサークルより約35マイル(56km)北のブルックス山脈南麓に位置する人口50人前後の村(1899年に金鉱掘りでもあったゴードン・ベテルスにより交易所が開かれ、金鉱とともに一時は栄えたが、ゴールドラッシュがピークを過ぎるとともに静かな村になっていったとのこと。

ブッシュパイロットと打ち合わせ。すぐに奥地へ飛べることもあるが、天候などが原因で翌日になることもある。

小さな水上飛行機に5~10日分の食料や折りたたみ式カヤック、キャンプ道具などたくさんの装備をみんなで積み込む。

整備も万端

ブルックス山脈を飛ぶブッシュパイロットのランツ。

ブッシュプレーンのブロッケン。

川を上空から眺めるのも楽しい。

河原には降りられないので、川の上流の近くにある湖や沼に降りる。ここから河原までは歩いて装備を運ばなければならない。

ブッシュプレーンが、僕らを下ろして飛び立っていくと、周囲何百キロ四方、自分たち以外の人間はいなくなる。ひとりで原野に下ろしてもらったことがあるが、そんなときは少々心細くもなった(最初だけだけれど)。ブッシュパイロットは飛行中に川下りをする人たちを見守ってくれてもいる。

川下りを終えた後もブッシュプレーンに迎えにきてもらう。天候などが原因で迎えが遅れることもしばしば。まだかまだかと遠くの空を眺めて飛行機の姿を探し、プロペラ音に耳を澄ます。

原野での川下りはそれなりに過酷。迎えの飛行機が来ると、思わず、ほおずりしたくなる。
