続・さまざまな風景

夕陽に染まるデナリ


陽が沈む
北緯66度30分をぐるっと取り巻く線を「アークティックサークル」と呼び、この線から北側を「北極圏」と呼ぶ。アークティックサークル上では、冬至の日には24時間太陽が姿を見せず、夏至には24時間太陽が沈まない。このラインから、北極に向かっていくに従い、冬の夜の長さと夏の昼の長さが次第に増していき、極点では冬に6ヶ月間夜が続き、夏に6ヶ月間昼が続く。「アラスカ」はアリュート語で「大いなる大地」を意味し、北アメリカ大陸の北西端、北緯50度から70度の極北に位置する。 
(アラスカ・コバックリバー)


マチュラックレイクに映る月への階段
対岸からコヨーテの遠吠えがこだまする。
(アラスカ・ノアタック リバー)


オーロラ
8月のノアタックは、夜になるとかなり冷え込むが、その分星空が美しい。この時期、夜はまだ真っ暗にはならないのだが、それでもオーロラが舞い、星が瞬く。ノアタックは空が近い、そう感じることが多い。
(アラスカ・ノアタックリバーにて)

オーロラのうんちく
太陽から噴き出している電気を帯びたガスである太陽風は、太陽系外まで吹き抜けるが、約1億5千万km離れた地球には約3日で到達する。地球には磁場があるため、太陽風は地表までは到達できずに地球と磁場を包み込んで彗星のような空間をつくって吹き抜ける。この空間は磁気圏と呼ばれ、太陽風との相互作用で一種の発電機を形成し、1千億ワット以上の大電力を発生する。磁気圏で発生した電子は地球の磁力線に沿って地球の南北に向かって流れ、地球の南北両極地の電離層と呼ばれる超高層の大気の中へ導かれ、衝突された電離層の大気が発光する現象がオーロラであり、地磁気の極点(地理上の極点ではなく)のまわりに環のように現れる。多くの場合、北半球と南半球のオーロラは全く同じ形をとり、同じ時間に同じ動きをする。北のオーロラはaurora borealisと呼ばれ、南のオーロラはaurora australisと呼ばれる。北のオーロラは、アラスカ、北部カナダ、グリーンランドの南端、アイスランド、ノルウェー北岸、シベリア沿岸の少し沖を結ぶ線に沿って現れる。オーロラが現れる頻度は、アラスカ内でもその位置によって、1年で25夜から240夜までと異なる。時間は午後10時から午前2時までが多いとされる。またオーロラは、春分(3/21)秋分(9/23)を中心に出現度が高いという。
 
オーロラの色
地上300kmくらいの高さで発生すれば酸素原子の発光で赤く、100~130kmくらいの高さでは酸素原子の緑とチッ素分子イオンの青で青緑、100km付近の高さではチッ素分子の赤が混じって赤紫に見える。


所変わって、ここはアラスカ南部の町、パーマー。


ステートフェア大収穫祭で花火が上げられた。

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